ホーム２連戦の次なる相手は鹿児島。前節対戦した松本に優るとも劣らない強豪だが、いかに手強かろうとも、ここまで２試合連続で引き分けを喫している岐阜にとっては勝利をめざす選択肢以外は採りようがない。第２節に引き続き、ファン・サポーターの声で選手の背中を押し、2023シーズンの初勝利を目指したい。

鹿児島を率いるのは就任後２シーズン目となる大嶽直人監督。昨シーズンと同様の４－２－３－１を用い、前節の今治戦に関しては４－４で構えた守備から長いボールを多用する傾向があった。中央部分で今治のパスが引っかかると２枚のボランチがそのボールを回し、左右のサイドハーフ、トップ下、１トップからなる前線に渡ってカウンターになる。この攻撃が有効に働いていた。

ただ、前線に出たボールもサイドに追い込むと最後のクロスがなかなかチャンスにならず、得点には結びついていなかった。しかし試合終了間際にはそのクロスが入ったところから混戦気味になったところで押し込み、同点に追いついている。この粘り腰は侮れないものがある。

大枠では岐阜も今治に似てボールを保持するタイプのチームだけに、鹿児島の対処法が前節と似たものになる可能性がある。岐阜としては今治戦を参考にしつつ、引き分けで終わらないよう対策を講じていきたいところだ。

守備は大分整理出来てきた岐阜ではあるが、２試合連続１失点。毎試合なんらかの形で失点する可能性があると考えると、初勝利にたどり着くためには２点目が不可欠だ。ボール保持型のサッカーに取り組む上野岐阜にとって、決定的なチャンスを決めきれないのは最初の壁。この壁を打ち破ろうとする攻撃陣を声援で鼓舞し、歓喜の万歳四唱で締めくくろう！

（text by後藤勝）