前節、アウェイ白波スタジアムで鹿児島ユナイテッドＦＣに１点差で敗れ、７位に後退したＦＣ岐阜。だが、Ｊ３は大混戦。２位カターレ富山と勝点３差の間に岐阜を含めて９位のヴァンラーレ八戸まで７チームがいて、ほぼ横一線の状態だ。今の時点で昇格を諦める必要はまったくない。

一気に昇格圏内へと目論んで意気込んだ鹿児島戦は、上野優作監督が言うには「前に、前にという意識が強すぎた」内容で、全体が間延びしバランスが崩れていた。そこで今節、第26節のゲームコントロールをする上で頼りになりそうな存在がキャプテンの庄司悦大。1試合の出場停止処分が解け、今節から復帰出来る。献身的に動いて様々な意味での穴埋めをしてくれる庄司によって、各選手が良い距離を保ち続けることが出来るだろう。

今節、ホームの岐阜メモリアルセンター長良川競技場で迎え撃つ相手はテゲバジャーロ宮崎。ここ３試合は無得点の３連敗となっているが、直近の２試合に関して言えばボール保持率は60パーセント以上をキープ。ぜひこれを結果につなげたいと意気込み乗り込んでくるはずだ。昨シーズン、岐阜に在籍していた石津大介の決定力も侮れない。点を獲って勝とうとはやる気持ちもあるだろうが、まずは前節のように複数失点を喫して敗れないよう、守備の意識を高めていきたい。

不安材料はここまで第15節の福島ユナイテッドＦＣ戦を除く24試合に出場してきた宇賀神友弥の出場停止。攻撃の起点となってきた存在だけに、組み立ての面で支障が出る可能性はある。しかし替わって入る選手の特長を活かしていけば、そしてホームを埋めるサポーターの後押しがあれば、マイナス面は十分に補える。難局を乗り切っての勝利を『HYPER CHANT』で祝うべく、声を嗄らして応援しよう。

（text by後藤勝）