2024シーズンのＪ３リーグがホーム長良川で幕を開ける。

今大会からＪ１、Ｊ２、Ｊ３が各20クラブによる２回総当り戦として固定化。Ｊ２とＪ３は３位から６位の４チームでの昇格プレーオフがレギュラーシーズン後に実施され、シーズン中にはＪ１、Ｊ２、Ｊ３全60クラブがノックアウト方式で争うルヴァンカップがおこなわれるなど、Ｊリーグの開催方式が大きく変わる。そんな節目の新しい一年に、ＦＣ岐阜はどう臨んでいくのか。

現役引退と移籍が相次ぎ、ゴールキーパーは半分が入れ替え。ディフェンスラインは宇賀神友弥と藤谷匠が移籍、生地慶充がボランチに配置転換し、４人中３人が入れ替え。サイドハーフにも新加入選手が加入するなど、フレッシュな顔ぶれとなった。

しかしそれだけの変化があっても、上野優作監督が掲げる組織的なフットボールはむしろ進化した。攻撃でも守備でも、味方同士で協調して動き続けるプレーが熟成してきていることは、２月10日の名岐カップでも証明されている。得点力の向上が課題だけに、まずは第１節から複数得点を挙げて勝利をおさめることが出来るかが見どころになりそうだ。

対戦相手は福島ユナイテッドＦＣ。今シーズンから現役時代を川崎フロンターレで過ごした寺田周平監督と相澤貴志ＧＫコーチが加入し、攻撃的な戦い方を志向。また大宮アルディージャやＦＣ東京でチームメイト同士だった大型センターバックの山田将之とセンターフォワードの矢島輝一を獲得。最終ラインと前線にそれぞれ核が出来たことも有効に働きそうだ。

福島はいわきＦＣとのプレシーズンマッチで２－２の引き分け。順調に仕上がっているようだが、岐阜も名古屋に１－２と迫ったチーム。恐れるものは何もない。制度が変わり、競争が激しくなる新しいＪリーグという大海原に乗り出す“上野丸”。乗組員たちの背中を押し、勝って『ＨＹＰＥＲ ＣＨＡＮＴ』をともに歌おう！

（Text by 後藤勝）