いよいよ我らがホーム、岐阜メモリアルセンター長良川競技場に今シーズン最初のＪ３リーグがやってくる。アウェイ東大阪市花園ラグビー場で開催された第１節ＦＣ大阪戦は１－１の引き分け。主体的にボールを動かすことができず、シンプルに長いボールを入れてくる相手に主導権を握られる苦しい展開だったが、ハーフタイムの修正で反撃に転じ、後半アディショナルタイムのゴールで同点に追いついた。

プレシーズンを通して自分たちのフットボールを構築してきたＦＣ岐阜だが、開幕戦ではそれを表現する時間帯は少なかった。試合中、本来意図していたやり方に戻していくまでに時間を要してしまった印象で、今週はそれを早い時間から実行して主導権を握るべく、考え方をすり合わせながら練習を進めてきた。後ろに重くなってしまったバランスの悪さを解消し、使うべきスペースに進入してボールを動かしていくことができるかどうかが一つのポイントになりそうだ。

対戦相手のヴァンラーレ八戸は第１節のホームゲーム、ツエーゲン金沢戦を４月27日に開催するため、この第２節が開幕戦となる。岐阜の第１節も確認した上で、万全の準備を整えてくるだろう。基本的には昨年と同様、守備を基調にした戦い方で臨んでくると予想され、ボールを保持する岐阜に対してボールを奪って攻めるという展開になる可能性がある。岐阜にとっては相性としてはよくない部類に入るが、ボールを動かすことでこの八戸を揺さぶっていけるようであれば、自分たちに自信を持つことができる。今後の成長を考えれば、適切な壁と言えるのかもしれない。

開幕前の公開トレーニングマッチ、ヴィアティン三重戦が降雪の影響により中止となったことで、直に岐阜の闘いを観ていないサポーターも多い。その分、このホーム開幕戦には大きな期待が寄せられているはず。ＦＣ大阪戦はアウェイゲームにもかかわらず７００人のファン・サポーターが集まり、同点劇の後押しをした。今節は今シーズンの初勝利を手にするべく、スタンドも一丸となって東北の雄を迎え撃ちたい。

（Text by 後藤勝）