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株式会社岐阜フットボールクラブ 第19期定時株主総会 決算概要および決議の結果について

4月30日(水)に第19期定時株主総会を開き、各議案について決議され、承認されましたのでお知らせ致します。

また第19期(令和6年2月1日から令和7年1月31日まで)の事業報告の一部をご報告させていただきます。

 

🔳会社の現況に関する事項 

(1)事業の経過およびその成果

2024年は地震や豪雨などの自然災害に見舞われ、1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする地震があり、同県志賀町で震度7の揺れを観測しました。被災地では今なお、多くの方々が厳しい避難生活を余儀なくされています。

そんな暗いニュースのなか、スポーツは日本中に明るい話題を届けてくれました。パリ五輪では日本代表が海外開催としては過去最多の45個のメダルを獲得し、また大谷翔平選手がメジャーリーグ史上初の「50ー50」を達成するなど、多くの希望と感動が日本中に届けられました。

サッカーJ1リーグは12月8日、最終節までもつれた優勝争いをヴィッセル神戸が制し、大会2連覇を果たしました。2位はサンフレッチェ広島、3位はJ1昇格1年目のFC町田ゼルビア。MVPには13ゴール10アシストと活躍した神戸のFW武藤嘉紀選手が選ばれました。Jリーグカップは名古屋グランパスが優勝、天皇杯はヴィッセル神戸が5大会ぶり2度目の優勝を果たしました。

J2リーグでは、清水エスパルスと横浜FCが昇格し、J3降格となったのは栃木SC、鹿児島ユナイテッドFCとザスパ群馬です。

J3リーグでは、大宮アルディージャが優勝し2位のFC今治と共にJ2昇格を決め、プレーオフによってカターレ富山のJ2復帰も決定しました。また下位のいわてグルージヤ盛岡と、Y.S.C.C.横浜は入れ替え戦の末、2クラブともJFLの栃木シティと高知ユナイテッドSCと入れ替わりとなりました。

FC岐阜は昨年に続きワールドカップカタール大会で森保監督体制をコーチとして2年間支えた上野優作監督のもと2024シーズンを迎えました。

当初は3節から7戦負けなしという好スタートをきったものの、正GKの怪我などもあり強みの守備が安定せず、その後9戦勝ちなしと非常に苦しい時期を迎えました。そのような状況の中、6月に監督から辞任の申し入れがあり、天野賢一ヘッドコーチが代わりに指揮を取ることになりました。戦術浸透に時間がかかり、一時は14位まで順位を落としましたが、アカデミーから大橋浩司氏のヘッドコーチ昇格や、藤岡浩介選手の得点王となる活躍もあり32節から最終節まで7戦負けなしとプレーオフ参戦圏内をとらえる位置にまでつけました。しかし惜しくもあと一歩届かず最終的には15勝8分15敗、第8位でシーズンを終えることとなりました。

運営面では、これまで以上にパートナー企業様によるサンクスマッチイベント、42市町村様によるホームタウンデーイベントへのご協力、またクラブ所属のパフォーマンスチームGGGやグリーンエンジェルズなどの活動、県下のメニューが豊富な屋台村、更には筆頭株主である藤澤様の継続的なご支援でアイドルグループSKE48によるスタジアムイベントなどでスタジアムを大いに盛り上げていただきました。集客が見込める大きな試合で天候に恵まれなかったことや2回の平日開催など外的要因の影響もあり、平均観客数は昨年の4,733人から4,684人と微減となりましたが、J3リーグ20チーム中で第4位をキープしています。これも偏に株主、ファン、サポーター、パートナー、市町村、商工会議所、応援して下さる全ての皆様の熱いご支援ご声援によるもので、心から厚く御礼申し上げます。

 

アカデミー(中高生)は第39回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会で、全国1,682チームが争う中で準優勝というクラブ初の快挙を成し遂げました。

ユース世代ではクラブ初となる年代別代表候補が2名選出され、また5年ぶりに東海プリンスリーグ参入戦で2回戦まで進出しました。

また8月にはコロナ禍で中止していた海外遠征(韓国)をパートナー企業や関係者のご協力のおかげでU-15、U-18で再開することができました。

これらアカデミーの躍進はスクール等の他のカテゴリーにも良い影響が出ており、クラブとして今後も良い指導者を揃え継続していきます。

 

スクール(小学生)は、生徒数が過去最高の629名となり各種イベント収益も好調で過去最高の売上高、過去最高の利益となりました。2025シーズンは各スクール会場やコース内容の見直しで650名の会員獲得を目指し積極的に活動していきます。

 

収入面では協賛社数が23増30減で純減7社となり329社となりました。協賛企業数は微減となりましたが大口の新規獲得により広告料収入は昨対比104%、22百万増となりました。

グッズ販売収入についてはオンライン販売の売上がホームゲームの売上を上回るほど好調で、また選手グッズの受注販売も順調に伸びたこともあり、初めて1億円を超えました。結果昨対比107%、売上は過去最高額となる103百万円となり会社の総売上高の約10%を占めるほど貢献するようになりました。また2月に名古屋グランパスとプレシーズンマッチを行ったことも売上に大きく貢献しました。全体としては2020年までのJ2時代及びコロナ禍時代以後、J3リーグ各チームへの分配金が132百万円減少し18百万円となる中で、皆様方のご支援のおかげで売上高は10億円超えに回復し、昨対比111%、104百万円増の1,009百万円での着地となりました。

支出面では、興行原価については試合の設営準備やチケット販売を委託から自社で行うことで約18百万円減らし昨対比84%95百万円となり、またトップチーム経費は2月に2024シーズンのキャンプ合宿、1月に2025シーズンのキャンプ合宿の計2回を行うことになり合宿費用が例年より16百万増となりましたが、若手選手に移行したことで昨対比94%、419百万円となり23百万円減となりました。結果売上原価全体としては814百万円で昨対比99%となり昨年とほぼ同額を維持しました。

会社としての最終損益は、昨年の67百万円の損失に対し、皆様のご理解とご支援、また自助努力による大幅改善により32百万円の最終利益にすることができました。

 

主な収入、費用の状況は下記のとおりです。

<興行収入>

集客が見込める試合が天候や平日開催となるなど恵まれないことが重なり、観客数は昨年平均4,733名から平均4,684名(J3リーグ第4位)となり、興行収入は昨対比95%、5百万円の微減となりました。

 

<広告料収入>

協賛社数は23増30減で純減7社となり329社となりました。なお、広告料収入は499百万円で昨対比104%、22百万円増です。協賛社数は微減ですが、大口の新規獲得によりこのような着地となりました。

 

<グッズ販売収入>

売上高は昨年、過去最高額の96百万円を記録しましたが、昨対比で6百万円増での107%の増収となりました。結果初めて1億円超となり過去最高を3年連続で更新することができました。

 

<Jリーグ分配金>

Jリーグからの分配金は、放映権料の分配方法に変更があり、前年比4百万増となり23百万円となりました。

 

<トップチーム経費>

2月に2024シーズンのキャンプ合宿、1月に2025シーズンのキャンプ合宿、計2回を行うことになり合宿費用が例年より16百万増となりましたが、若手選手を揃えることでの人件費減や経費の見直しにより実績419百万円となり前年比23百万円の減少となりました。

 

(2)設備投資等の状況

該当事項はございません。

 

(3)資金調達の状況

該当事項はございません。

 

(4)対処すべき課題

 トップチームについてはスポーツダイレクターに引き続きJ1、J2、J3クラブで豊富な経験がある竹元義幸氏とし、監督は新たに昨年鹿児島ユナイテッドFCで指揮を執っていた大島康明氏に就任していただきます。監督を支えるのは昨年終盤の好調に大きく貢献した大橋浩司ヘッドコーチを筆頭に、万全の体制で新監督を支えます。

 選手陣については湘南ベルマーレより元日本代表の山田直輝選手、ヴァンラーレ八戸から加入した佐々木快選手、徳島ヴォルティスから加入した外山凌選手、RB大宮アルディージャから加入した泉澤仁選手、FC今治から加入したセランテス選手など新たに15名(うち1名は内定)の選手が加わりました。新監督のもと既存の選手と融合しJ2昇格を狙います。

 

アカデミーは昨年のU-15全国大会での準優勝という活躍から、スクール、アカデミーに入会希望する子供たちが増加しています。2025年度は育成年代をさらに成長させるべく、アカデミーダイレクターには元日本代表選手でFC岐阜でも活躍した田中順也氏が就任するなど、質の高い指導者で編成することができました。一方、引き続きの課題としてアカデミーが優先的に使用できる人工芝+夜間照明付きのグラウンド環境整備に向けて、様々な関係機関・パートナー企業と連携してグラウンド整備できるよう全力で取組みを進めて参ります。

 

経営面では、過去コロナ禍の第16期、17期、18期から続く赤字の収支を大幅に改善しこの第19期で黒字化しましたが、今後予想されるJリーグのシーズン移行などに柔軟に対応するためにも売上高の最大化、売上原価の見直しを図り、黒字体質を継続させることが経営課題であると認識しています。 

 

(5)総括

FC岐阜はフットボール部門以外でも昨年12月から市町村やクラブと所縁のある企業そして学校法人など、業種・業界の垣根を超えた多様な組織や団体との連携で推し進める、地域活性企画「FC岐阜ウェルビーイングプロジェクト」を開始しました。これはFC岐阜と賛同するパートナー企業・団体一同で、地域振興を通じてこれまで以上に地元地域との絆を深め、愛され、必要とされる存在となり、今を生きる人々は勿論のこと、次の世代に生まれる人々の幸せにも持続的に寄与し、将来にわたって「健康と福祉」「食」「教育」「防災」「娯楽」の側面から「岐阜県を豊かに」するための取組みです。本プロジェクトにはミズノ株式会社様、株式会社バローホールディングス様、ぎふ農業協同組合様、生活協同組合コープぎふ様、学校法人大垣総合学園様(岐阜協立大学様・大垣女子短期大学様)、森松工業株式会社様、株式会社KeyHolder様にスタートアップメンバーとしてご賛同いただくことができました。今後も約193万人の岐阜県民に対し、本プロジェクトを通じて一人一人が心も身体も元気になることで、活気ある未来の岐阜県への創出に寄与し、安心して住み続けられる持続可能な街づくりへ貢献いたします。

 

トップチームは22名の選手が抜け(うち2名期限付き移籍)、15名(うち1名は内定)の新規加入選手を迎え計30名のメンバーで大島新監督、コーチ陣とスタッフのもと1戦1戦全力で勝利目指して戦って参ります。

2025シーズンのチームスローガンは昨シーズンに引き続き3年連続で『MOVE  YOUR HEART!』としました。チームとして躍動感のあるフットボールを展開し、アグレッシブにゴールを目指すというコンセプトの下、チーム全員が岐阜の誇りを胸に全てを出し尽くして闘い、FC岐阜に関わるすべての人の心を動かすようなサッカースタイルを確立していくという想いが込められています。

大勢の皆様のご来場と多くの企業の皆様にご協賛いただけるようチーム一丸となって戦うので今後とも皆様のご支援・ご声援のほどを何卒よろしくお願い申し上げます。

 

🔳第19期決算(令和6年2月1日から令和7年1月31日まで) <単位:百万円>(百万円未満は切捨て表示)

<損益計算書>

売上高 1,009
売上原価 814
売上総利益 195
販売費及び一般管理費 167
営業利益 27
経常利益 32
当期純利益 32

 

<貸借対照表>

資産  

流動資産

固定資産等

資産合計

478

483

負債

流動負債

固定負債

負債合計

267

85

352

純資産

資本金

資本準備金

その他資本剰余金

利益剰余金

純資産合計

50

368

320

▲608

129

負債・純資産合計

483

 

決議の結果は以下の通りです。

報告事項

報告事項 第19期(令和6年2月1日から令和7年1月31日まで)

     事業の内容報告の件

決議事項

第1号議案  第19期計算書類等承認の件

第2号議案  定款一部変更の件

第3号議案  取締役2名選任の件

議案は全て原案通り承認されました。

 

以上

 

本日の株主総会において、下記のとおりの役員人事となりましたので、お知らせします。

地位

氏名

選任の種別

重要な兼務の状況

代表取締役

小松 裕志

重任

-

取締役会長

宮田 博之

重任

-

社外取締役

近藤 浩

重任

株式会社文化社 代表取締役会長

社外取締役

松岡 明隆

重任

名古屋テレビ放送株式会社 岐阜支社長

社外取締役

小田 学

重任

株式会社ヒマラヤ 代表取締役社長 兼 CEO

社内取締役

藤澤 信義

新任

 Jトラスト株式会社 代表取締役社長最高執行役員

社内取締役

竹元 義幸

新任

-

社外監査役

森 進一

重任

一般財団法人岐阜県サッカー協会 副会長

2名の新任取締役は、次のとおりです。

地位

氏名

(生年月日)

略歴、地位および

他の法人等の代表状況

所有する当社の株式数

社内取締役

藤澤 信義

(昭和45年1月17日)

平成20年 Jトラスト株式会社 代表取締役会長

平成22年 同社取締役

            同社取締役最高顧問

平成23年 同社代表取締役社長

平成25年  J TRUST ASIA PTE.LTD. 代表取締役社長(現任)

     ㈱岐阜フットボールクラブに200株出資

平成26年 ㈱岐阜フットボールクラブに4,800株出資

平成27年 Jトラスト株式会社 代表取締役社長 最高執行役員

令和元年 株式会社KeyHolder 取締役会長(現任)

令和2年 Jトラスト株式会社 取締役会長

    同社代表取締役社長最高執行役員(現任)

令和4年 ㈱岐阜フットボールクラブに4,000株出資

    エイチ・エス証券株式会社

    (現 Jトラストグローバル証券株式会社)取締役会長(現任)

    株式会社クリア 取締役会長(現任)

令和5年 株式会社グローベルス 取締役会長(現任)

    bijoux株式会社取締役(現任)

令和6年 公立大学法人 周南公立大学 客員教授(現任)

9,000

社内取締役

竹元 義幸

(昭和48年10月3日)

平成15年 サガン鳥栖 U-15コーチ

平成16年 横浜商科大学高等学校コーチ

平成17年 サガン鳥栖 U-15監督

平成24年 サガン鳥栖 U-18監督

平成26年 サガン鳥栖 アカデミーダイレクター 兼 スカウト

      ※JFA 九州地域ユースダイレクター 兼 トレセンコーチ

平成27年 アビスパ福岡 U-15コーチ

平成28年 サガン鳥栖 強化育成本部長

平成30年 JFA 九州地域ユースダイレクター 兼 トレセンチーフコーチ

平成31年 V・ファーレン長崎 強化担当

令和2年 V・ファーレン長崎 強化部長

令和3年 V・ファーレン長崎 テクニカルダイレクター

令和4年 FC今治 執行役員 ゼネラルマネージャー

令和6年 FC岐阜 スポーツダイレクター(現任)